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真幌羽の郷

真幌羽の郷

ウルトラセブン

 TBS 日曜日 午後7時~7時半 16m/mカラ―

  放映  昭和42年10月1日~昭和43年9月8日

    全49話(但し第12話は欠番により、現在は全48話)

 ウルトラシリーズの中でも、最高傑作と呼ばれている作品であり、
また異色中の異色作といっても差し支えないだろう。
それは時代背景もあいまって、米ソ冷戦、ビキニ環礁の被爆事故等々の
出来事が少なからず影響を与えていると思われる。
 且つ、大半の宇宙人の地球侵攻の目的が、地球人の行為に対する報復で、
決して悪者として描かれていない点も注視すべきところである。

   地球人の社会はお互いを信頼して成り立っている事に目をつけ、
タバコに宇宙ケシの実を仕込み、その信頼社会の崩壊を狙ったメトロン星人。
この“宇宙ケシの実”というのは体内に入ると周りの人間が全て敵に見える。
事件はウルトラ警備隊並びにセブンの活躍で解決をみる。
しかし話の結末で、観ている者が思わず仰天し、ひっくり返るような
ナレーターの一言が入る。(これは観てください)
私は高校生の頃、再放送を観ていて、TVの前で本当にひっくり返りそうに
なりました。ウソ抜きで。<第8話:狙われた街>

 敵を倒す為に兵器を開発する、相手がそれを上回るものを開発すれば、
さらにそれを上回る兵器を作る。
 主人公モロボシ・ダンは、「それは血を吐きながら続ける悲しいマラソン」と
揶揄する。<第26話:超兵器R1号>

 地球にはノンマルトという先住民が居て、今の地球人は実は侵略者だった!?
というとんでもないエピソード<第42話:ノンマルトの使者>

 機械化が進む社会の行き着く先は、ロボットによる人間支配、という
ある種、社会風刺的な作品<第43話:第四惑星の悪夢>等

  という具合に、お奨め作品を挙げればキリが無い。

そして最終話・前後編での「史上最大の侵略」は、いまだに日本特撮の
最高傑作の一つに数えられている。
 過去の戦いで力を消耗し、光線技が使えなくなる程疲れきっているセブン。
セブンの上司は、M78星雲に帰れ、というが、それでも地球を守ろうとする
そしてついに、アンヌに自らの正体を明かすモロボシ・ダン。
それに対し、「人間だろうと宇宙人だろうと、ダンはダンに変わりないじゃない。
たとえウルトラセブンでも。」というアンヌ。<この台詞に込めた
脚本家:金城哲夫氏の想いの意味と深さは、「私の愛したウルトラセブン」で
描かれている>
注目すべきは、アンヌが他のメンバーに打ち明けたあと、怪獣と戦うセブンを
誰一人“セブン”とは呼ばない。皆、“ダン”と呼ぶのである。
そして敵を倒し、瀕死の状態で故郷へと帰っていくセブン。
それを見送りながら、ソガが「ダンは死んで帰っていくんだろうか。
もしそうならやつを殺したのは俺達地球人だ。やつは傷ついた体で
最後の最後まで、人類の為に戦ってくれたんだ。ダンを殺したのは俺達なんだ。」
 続いてフルハシが、
「ダンが死んでたまるか。ダンはきっと生きている。遠い宇宙から
俺達の地球を見守ってくれるさ。そしてまたいつか元気な姿で帰ってくる!」
その言葉に無言でうなずくアンヌ。
明けの空には元気に駆けて来るダンの姿、そして笑い顔でドラマは幕を下ろす。

   これまで、DVDがバラ売りされていたが、限定版のBOXが出るようです。
LDボックスにしか入ってなかった。第2,3話のNG版が入っているようだが
相変わらず、第12話は欠番のままである。
 今回のボックス発売に際し、ついに解禁か、と思ったが、
どういう意図での企画なのか理解に苦しむ。
 出すのであれば、“ついに第12話収録”という触れ込みなら許せるが、
これでは、過去に購入したファンをないがしろにしておるとしか思えない
のである。
しかしながら、この作品は全巻揃えておいて、決して損はない作品ではある。
ご存知ない方は、単なる怪獣ものと思わず、まあ一度、ご鑑賞下さい。
唸りますよ、きっと!

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